針がなめらかな肌に沈みこんでゆく。
なんともいえない快感だ。

静かに引き抜くと真っ赤な血の色が膨れ上がって
小さな点を作る。
その鮮やかさに俺は思わず息をのむ。

針を打ち込むたびにムウの体は面白いように痙攣して
俺はそれだけで達しそうになる。

言葉にならない悲鳴をあげながら、ムウは力なく首を左右に振る。
もう俺のことなんて見ちゃいないだろうと油断していると
こちらを潤んだ目でちらりと見るじゃないか。
ムウのこんな顔を見るためなら、
俺は何度だってふざけた真似をするさ。

・・・こいつだって痛いといいながら
今にも溢れそうにしているのだから
俺の良心は痛まない。

俺はムウの良いところを攻めながら
隙を見計らってアンタレスを打った。
我ながら神業だ。
俺自身も限界だったが
ムウはもっと限界だったようだった。

俺は奴の意識が戻るまで
念のため真央点を突いて待った。


*   *   *


ムウの薄い色の髪は乱れて精液やらなんやらで
わやくちゃになっていたが、そんなふうな様子がまた
俺を煽った。

顔だけ見ていると女みたいだ。
こんなに洗濯物みたいにひっかきまわされて
愛された幸せな女の顔をしている。

だが。

俺にはムウが何を考えているのか分からない。
何でこいつはときどき悲しそうな顔をするのだろうな。

欲しくてたまらないときですら
すましているくせに。

たまにこいつは思いつめたような目で俺を見ている。
俺が気が付いてないとでも思っているのだろうか。
・・・俺だってそんなこと、気がつかないほうがよかったよ。

そうだあんな顔を見なければ良かった。
立場が悪くなると
それで虚勢をはるように無理に笑うだろ。

俺にだってそのくらいは分かる。
こいつも俺のこと嘘をつけないと思っているが、
とんだ間違いだぜ。
それが俺の切り札だって、知らないんだな。
・・そのほうが、いい。

俺はもう面倒はごめんなんだ。
そのためなら何だってするさ。

お前にも俺にも、相手がいるだろ。
でもここではそんなことは関係ない。
人でなしと言われようと俺は
お前のことも、離したくないんだ。

「酷くしたいならしたらどうですか
私は幸い・・・慣れているから」
そういって笑ったけど。
お前・・・なんでそんなことに慣れてるんだよ。


・・・あのとき、あの最初の夜、
俺はものすごくやけっぱちだったけど
お前と眠れて本当に救われた気がしたんだ。


でもお前はもうそんなこと、・・忘れてしまっているだろうな。


分かってる。
俺たちはもう、あの夜には戻れない。
戻れないんだ。


俺はムウの白い体が好きだ。
あの真っ白なところに印をつけるのはゾクゾクする。
あの柔らかくてスベスベした肌を
俺の針でめったやたらについてみたい衝動にかられる。

・・・でも、お前が本当に嫌ならそんなことはしないんだぜ。
いっそ、最後まで打って血を溢れさせて終わりにしてやりたい。
そうしたら、お前も、・・・俺も、楽になれるのかな。

俺は縁起でもない考えを起こしかけている自分を笑った。
ムウの頬を叩いて、起こしてやる。

・・・ムウがまた辛気臭い顔をしている。
なにかブツブツ言ってるけれど
俺は聞こえないふりをして
二回戦に持ち込んだ。


*   *   *





なし崩しに終わりです。





ミロムウ祭の他の大人作品を読んで萌えが着火し、
ミロならこうするかな〜と思って一気に書いてしまいました。
ミロは、同人世界では天真爛漫なキャラと化していますが、
やはり原作とだとシャカ等とはちがって翳りがある・・・
ニヤリと笑うミロと輝く笑顔のミロが同居させたら面白いかなと。
とかなんとか思いつつも大人になりきれない二人になってしまいました・・・。

企画様は本当に、ズルくて格好よい大人のミロムウばかりで
油は・・・浮いていたというかハズしましたです。
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