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..10/ 7(Sat) 「ここはどこだね?管理人は何をしている」 「山の上らしいですよ。あなたの電波から逃れたかったようですけどね」 「受信しているなら何故応答しない」 「日頃の練習不足がたたって基礎鍛練で死んでますね」 「どこまでも救いようのない輩だ」 「・・すすみませんね原稿」 「君にけしからん真似をさせるような話など私は認めない」 「だからといって『熊が出たらさりげなく目をそらせ』なんていい加減なことを教えるなんて大人げないですよ」 「『死んだふり』よりそれらしかろう」 「知りませんよ。我々の話だってまだ完結してないじゃないですか」 「それにも関わらず君が他の男と恥廉知な真似をするような話を書くとは言語道断!」 「待ちなさい。そもそも何故あなたがそこで腹を立てるんです?話をややこしくしてるのはあなたですよ?」 「私は認めないと言っている」 「それはあなたの自由。ですがそれを管理人の夢枕で呟くのは止めませんか?『神仏と話をするような人の声が聞こえる』と本人は相当うろたえているようですよ」 「聞こえるよう話している。」 「・・・まあ、あなたがそういう嫌がらせをする限り原稿が終らず、ひいては我々の話も頓挫することになりますが、それでもよろしいか」 「・・・・・・」 |
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..10/ 8(Sun) ■--内緒話...by君と僕 「ちょっと!勝手に来たら怒られない?」 「怒られるも何も誰でも入れる場所だろうここは・・さて何か言い残すかね」 「お願い事にしようよ」 「管理人にかね」 「うん」 「自分のことさえ手一杯なあの人間に何を期待するのかね」 「だから例えばさ」 「何だね」 「・・・・・・とか」 「聞こえない」 「じゃあ耳を貸して」 「そんなこと頼まなれくてもずっと一緒にいる」 「ちょっと!声が大きいよ!!」 「君のそういうデリカシーがないとこ大嫌いだ」 「はははは」 |
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..10/ 9(Mon) ■電波通信2 「さっきから何黙っているのですか。あなたらしくもない。言いたいことがあるならどうぞ。」 「・・・君は楽しいのかね。その原稿が。」 「楽しいですよ。普段できない経験ができますからね。」 「・・・私は嫌だ。君がそんな男たちに良い様にされるなど・・・・」 「は?人聞きの悪いこと言わないでくださいよ。」 「事実であろう。」 「・・・遊びだと思えば、楽しいですよ。」 「・・・・・・」 「もー・・・いいかげんにすねないでくださいよ。お祭みたいなものではないですか。そのときだけのものですよ。」 「祭・・・ではわたしとのことも」 「ああ、いっそなかったことにしたいですね。できるものなら。」 「ムウ!」 「あ、呼ばれましたから行きますね。」 ****** 「大人組は面倒なことになってるな」 「なんだかね。まあ、僕たちは気楽だね。関係ないし。」 「お気楽なのは君だけだぞ。君があんなふうになるかと思うとわたしも心中穏やかではない。」 「あんなふうって??」 「読んでいないのかね」 「読んでないよ。どんな話?」 「君がある男に愛される話だ。」 「ふうん。別にいいんじゃない?」 「問題は君もその男を愛してしまうことだ。」 「それってめでたしめでたしなんじゃないの?」 「…目出度いのは君だ。」 「でも僕は幸せなんでしょ?」 「そのようだ。」 「君は祝福してくれないの?」 「…残念ながらそれができるほどわたしは大人ではない。」 「君って都合がいいときだけ子供になるよね。」 「…そうなってしまったら」 「ん?」 「君とは一緒にいられない」 「えええ!?約束したばかりじゃないか。ひどいな!」 「酷いのはどっちだ。」 「ちょ…何??まさか泣いてるの?シャカ??えええええ???あっ…待って!何処に行くの??シャカ!」 |
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..10/12(Thu) ■--電波通信3 「あなた…シャカだね。」 「・・・君はムウか。」 「うん、小さいけどね。…あなたも泣いてるの?」 「・・・この世の執着にはすでに克ったと思ったのにこのザマだ。」 「シャカが泣き虫だったってホントなんだね。大人なのにね。…でも綺麗な涙。」 「手に入れたと思ったものが離れてゆくのは耐えがたいものだな。」 「そして相変わらず人の話を聞いちゃあいないんだね。知ってるけど。」 「わたしのムウがな・・・」 「わたしのって…ムウは…僕は誰のものでもないけど」 「ムウはいったん獲物を見つけるとだな」 「獲物ってなに?」 「全力で向かってしまうのだ。わたしのほうなど振り向きもせずに」 「その獲物に取られちゃったってことなの?」 「・・・平たく言うとそうだ。」 「じゃあ取り返せば済む話じゃないの?」 「できるものならとっくにそうしている。この命にかけてもな。だが」 「だが?」 「・・・幸せそうなムウを見ると気持ちがくじかれるのだ。」 「まったく意気地がないな!幸せそうというのはあなたの主観でしょ?この前英語の時間に習ったけど、幸せそうに見えるということと本人が幸せであるってことは違うんだよ?大人の僕がどうかは知らないけど、でも、あなたを泣かせてまで笑っていたいと思うかな」 「わたしが泣くということとムウの幸せと明確な因果関係があるのかね。」 「…だから。もう!なんでそんなに後ろ向きなの?シャカじゃないみたい。」 「実は作品中で『好きじゃない!』ときっぱり言われたばかりなのだ。」 「あー…」 「・・・しかも逃げられている」 「それはちょっと気の毒かも。あれからずっと放置されてるみたいだしね。…でも僕もさっき逃げられちゃったの。シャカに。僕の知らないことで腹をたてて消えちゃったんだよ。」 「追いかけたらどうだね?」 「僕、設定が普通の高校生だから無理…。…さみしいよね。」 「・・・・・」 「何??何か変なこと言った?」 「いや、感嘆している。」 「は?」 「君がわたしのことをそんなふうに思うなど…小さいシャカとやらは幸せだな」 「う〜ん…でもシャカの前ではそんなこと言わないよ」 「何故?」 「照れくさいからだよ。」 「!」 「どうしたの?」 「その台詞は聞いたことがある。君もムウも同じなのか」 「ある程度は似るだろうね。」 「そうか。つまりそういうことか。」 「どういうことなの?さっぱり分からないよ!?そして何でそんなにいきなり元気なの?」 「あの小さいわたしを呼びもどしてやろう」 「わ…うわっ!襟首をつかむな!なんだね君は…!」 「シャカ?どっから出てきたの?」 「ムウ…」 「二人仲良くやりたまえ。わたしも気をとりなおした。」 「ありがとう。気を取り直してどうするの?」 「邪魔をしにゆく。」 ***** 「あーあ。行っちゃった。」 「まったく失敬な男だ。」 「君が逃げたから捕まえてもらったんだよ。」 「ムウ…?」 「心配したよ。すっかり冷たくなっちゃって。外にいたんだね。」 「…」 「目が赤いし。まったく…僕には笑っていろなんて言うくせにさ…。」 「……」 「…もう泣かないでよ。僕もなんだか悲しくなっちゃうからさ。」 「……ムウ!」 「ちょっ…ちょっと苦しい。そんなにぎゅうっとしないでよ!」 ***** 「あのさ」 「何だね。」 「管理人さん大丈夫かな。」 「さあな。」 「ここで大人の君を足止めしたかったみたいだけど」 「あのトロい管理人には到底無理だな」 「原稿って大丈夫なのかな。」 「さあな。」 「仕事もあるんでしょう?」 「自業自得だ。」 「…嬉しそうだね君。」 「別段普通だが。」 「見てみたかったな。大人の僕。」 「君はそのまま道を違わずわたしと一緒にくるがいい。」 「…ん。」 「承諾したな」 「まあね。もし『ついてこい』、だったら『ヤダ』って言おうと思ったんだけどね。一緒にいるくらいならいいよ。でも僕は、『君のものになる』のは嫌。」 「な…!そんなはしたない言葉をどこで覚えたのだね!?」 「シャカ(大)が言ってたよ。ムウはわたしのものなんだって。」 「・…!!」 「驚いてるの?」 「いや…フフフ…それでこそわたし。ものにする…か…フフ」 「言っておくけど僕はそうはならないよ。」 「時間の問題だな」 「絶対ヤダ。無理言わないで。」 「人生においてもっとも痛快なるのは」 「は?」 「『絶対に無理』と言われていることを成し遂げることだそうだ」 「…偉そうに。じゃあ『絶対に絶対に無理』。」 「その言い草…どこの小学生だね」 「うるさいな。」 「そもそもこの世に絶対などということは存在しないのだよ」 「君こそどこのインチキ教祖?君の言うことなんて信じないからね。」 「君が信じようと信じまいと真理というのは泰然として在る。そういうものなのだ。…いいかげんに話が長くなるからこのくらいにしておこうかね。」 「逃げたな」 「うむ。今度は追ってきたまえよ。」 「……」 |
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..10/25(Wed) ■電波通信・番外 --余波 「原稿…終わってしまいましたね。」 「終わらず苦しんでいる者もいるのに不謹慎だぞ」 「あなたには言われたくないでしょう。ハア…あんな私はもうおしまいですかねえ…」 「おしまいとは関係が終わったということかね」 「終わったというか終わらされたというか。」 「ここに戻ってきているとはいずれにせよ、終了したのだな。」 「そうなんです。で、それぞれのキャラが管理人の脳内で冗長するもんだから あらゆる時間軸無視して、この三日のうちに彼らと私との『関係』は終了の憂き目を見たのです。」 「まあ、妥当な処置だろうな。」 「その終わりの話がですね。一人はともかくもう一人とのラストが今までの雰囲気ぶち壊しのなんともやるせないものなんですよ。」 「どんなラストなのだ」 「今は言えません。アンソロ発行後にもし万一要望があったらどこかで公開するでしょうが妙に生々しくて嫌〜〜な感じのラストです。」 「でもそうしなければ君はオンラインには戻ってこなかっただろう。」 「…ようやくまともな恋愛らしきものを手にいれたと思ったのに…」 「それは幻覚だ。ここの管理人が描くものにまともなものが今まで一つたりともあったかね?」 「あなたを含めてそれはありえませんね。」 「まともなように見せかけて次第におかしくなってくる。馬脚を現すのは時間の問題だ。」 「ハア…」 「そんなにあの男がいいのかね?」 「…別に…つい本気になってしまったからちょっと去りがたい気持ちになっているだけです。」 「本気…たしかに件の場面では君は張り切っていたようだがな」 「やるとなったら腹をくくりますよ。…ですがそんなことまで分かるような描写でしたか?」 「いいや、まったく。私だから分かったようなものだ。 そもそも肌色の多さに大騒ぎしていたのは描いていた本人だけだ。 何しろこの夏までキスシーンすらまともに描けなかった人間の描くものに過激なものを期待すると落胆するぞ。」 「誰もそんなことを訊いてません。 そしてこんなところでさりげなく弁解しないでください。 ここの管理人の機嫌をとったところで今週は話を進めてもらえもしないんですよ?」 「あの人間には構わず我々で親睦を深めればいいではないか」 「今は…少し放っておいてくれませんか」 「ムウ…」 |