※サガの変態具合はいつも通りですが、ムウ様ちょっと発情気味です。一人称「僕」。










Teacher's Pet








サガ先生の「おしおき」と「ごほうび」は傍からは同じに見えるだろう。

でも僕にとっては全然違う。


同じことをされても「ごほうび」はうれしくて涙が出てしまうのに
「おしおき」はつらくて泣いてしまう。

とくに最近つらくてたまらないのは「おあずけ」。








   *   *   *   







「おあずけだ」
昼休み、食事する時間も惜しくて、そのまま準備室に来てしまったのを
サガ先生は許してくれなかった。

ちゃんと栄養を取らないと美しさが損なわれると、厳しく叱られた。
そんな先生は今、胃を痛めていて、ゼリーしか食べられない。

サガ先生は今日も僕を教卓にあおむけにすると、靴下と上履きとネクタイだけにした。
まだ少し寒いけれど、先生がうれしそうに脱がすので、我慢するしかない。

どうせすぐに熱くなる。



先生はいつものようにパックに入った何種類かのゼリーを
僕の上に絞り出しては食事にしている。

中庭側のカーテンは開けたまま、先生は白衣を着たままで
怖いくらい綺麗な顔がまるで猫のように舌を出して僕を舐めている。

くすぐったい。
恥ずかしいような、うれしいような気持ちだ。
でも先生が僕を食べはじめると
そんな雑念も次第に真っ白になってゆく。


「腹が空くだろう」と、口うつしで僕にもゼリーを飲ませてくれたけど
先生に触れられると胸がいっぱいで、空腹なんてどうでもよくなっている。
ほしいものは決まっているのに、今日はなかなかもらえない。

昼休みはいつも早く過ぎる。
先生の腕時計を見た。あと十分しかない。

はやく、…先生がほしい。
僕はサガ先生の手を握り返した。
でも先生は顔を上げると、
「おあずけだ」
と、やさしく言った。


「わたしも我慢するよ、そのかわり…」
と言いながら、引き出しから出した卵のような柔らかい物体を僕のなかに押し込んだ。
「んっ…」
あまりにすんなりと入ってしまって恥ずかしかった。
でも僕はそのやさしい形と大きさにホッとする。
前に栄養剤の空き瓶を入れられたときはつらかったから。


「次のわたしの授業、このまま出なさい。」
そんなことできないという気持ちと
やはりそう来たかという気持ちがぐるぐるする。


「いいね?」
先生が穏やかに微笑んで僕の頭を撫でる。
「…はい、先生」
「いい子だ」
そう言われると何でもできそうな気がしてしまう。

同じようなことは前にもあった。
そのときは途中でリタイヤしてしまったけど。
今日は実験もないし、きっと頑張れる。


そう思ったとき、
僕の中でその物体が震えだした。
「ああっ…あ!」
すぐに止めてもらったけれど、ぎりぎりまでじらされていたから
それだけでいっちゃいそうだった。

先生の手には矩形の機器が見えた。
僕の中に入っているのは受信機なんだ。


「これでいつでも愛してあげられるよ」


いつでも…て…。
携帯電話すら禁止されているクラスなのに無茶苦茶だ。

サガ先生は茫然とする僕の体を手早く拭き取ると、
制服を着せてくれた。

でも下着はつけさせてくれない。


「5分前だ、出なさい」









   *   *   *   




今日のクラスは論文講読だった。
始業時間ぴったりに小さく振動が始まる。
聞こえやしないか不安だったけど、隣のミロは気がつかないようだ。


僕は授業が始まってもうつむいて、ずっと耐えていた。
でも先生が入ってくると、その姿を見ずにはいられない。
スーツに白衣、長い髪を襟元でひとつにまとめている。
僕はその広い背中が好きだった。

サガ先生はこちらをちらりとも見ない。
まるでわざと無視しているみたいだ。

僕は腹が立ってきた。
いつも気まぐれで、強引で、僕の言うことなんか聞かない。
クラスからは僕は「先生のお気に入り」と馬鹿にされるけど、
teacher's petはpetでもこれではまるで慰みものだ。


本当は嫌われているのではないかと思うほど
先生はときどき冷たい目をする。
自分でもおかしいと思うけれど、でもそのたびに背筋がゾクリとして
冷や汗が流れるほど恐いのに、身体の奥が熱くなる。

先生はいつも僕をめちゃくちゃにするときは必ず「愛している」というけど
僕を困らせたり、いじめたりすることも愛なのだろうか?

それでもよかった。
じわじわと積もる熱が今にも溢れそうで苦しい。

今すぐ…愛してほしい。







プリントが回ってきた。
オックスフォード式だ。助かった。
さっと目を通していると急に強い振動に襲われた。
声を上げそうになるのを必死で抑える。
膝ががくがく震えるのを気づかれないようにするのが精いっぱいだ。
頭が真っ白になって、とても内容に入り込めない。

「おい、おまえだよ」
ミロが僕にささやく。
気がつかなかったけど、僕が指されていたみたい。

「アブストラクトを読んで」
「は…い」
よろよろと立ちあがる。

「どうしたムウ。具合でも悪いのか?」
凄くやさしい声だ。
「大…丈夫です」
先生は涼しげな目で僕を見ている。
これは挑戦だ、と思った。

「This..あ…rticle…っ」
「もっと大きな声で」
「focuses oんっ… disruption of neurotransmいっssion…in mあい…ce っ」

不自然に切れながらも僕は必死でパラグラフを読みきった。
ドーパミン過剰がどうのという内容だったけど
僕のほうがもう息が上がっておかしくなりそうだった。

着席してしばらくは振動が止まっていた。
でもすぐまたゆっくりと、不規則な強弱で振動を繰り返しはじめた。
それが、いつもの先生のリズムだと気づいたときもう限界だった。

「サガ先生…っ」

僕は誰にも聞こえないように心の中で叫んだ。
そのとき化学式を板書していた先生がくるりと振り返ると
たしかにこちらを見た。
その証拠に僕のなかの響きがひときわ強くなった。

「っあ…」

…結局ズボンを汚してしまった。
お手洗いに立つこともできない。
隣のミロも前のアイオリアも爆睡してるのが、せめてもの救いだ。

その授業の残り30分はまるで拷問のようだった。
ぴたりと止まったままの異物感と濡れた布地が冷たくて悲しかった。
せめてまた動いてくれればいいのにとさえ思った。

授業が終わって、立てなくなっている僕のほうに先生が来た。
綺麗な笑顔で真っ白いハンカチを差し出す。
もう何もかも知られていると思った。
「準備室で着がえてきなさい」
「…ひどい」
「早く」


僕は歩くのも辛かったけど急いで準備室に戻った。
机の上には新しい制服のショートパンツが置いてあった。
着がえようと脱ぎかけると先生が戻ってきて
時間がないからと、僕の中に急いで吐き出してさっさと行ってしまった。
僕は机に両手をついたまま泣いた。
卵も取ってもらえなかった。
…僕も次授業なのに。





もういやだ、と何度思っても

気が付いたら先生の部屋に来ている。



でもその日の放課後の先生は別人のようにやさしくて
不審なほど丁寧に僕を抱いてくれた。
椅子の上で、ソファで、仮眠室のベッドで。
僕に「愛してる」と言いながら、何度も、何度も。




どんなにつらいことがあっても
先生にめちゃくちゃに揺すられていると
何もかも忘れられる。



日を追うごとに、回数を重ねるごとに
気持ちよさが大きくなっていって
僕は必死でその限界を探したけれど
いつもあっさりと飲み込まれていった。



別れ際に先生は僕の髪を整えて、頬にキスをしてくれる。
でも明日まで「おあずけ」。


…それが本当につらい。


もう夜、ひとりでなんて寝たくない。
シオンが居なくなってしまってからベッドも家も広すぎる。

気がおかしくなりそうだ。




サガ…先生のあの長い綺麗な指はまるで魔法のように僕を落とす。
自分で真似してみても全然良くない。
ほかの人じゃなおさらダメだ。
気晴らしに寝てみたけれど余計イライラするだけだった。



…上級生たちに囲まれていじめられたとき、
気持ちよかったのは、先生が廊下で見ていたからだ。


サガ先生…


どうしてずっと一緒にいられないんだろう。


先生の家に行こうとしたら、止められたっけ。


二度と外に出られなくなると言われた。


そのときの先生はとても恐かった。


でも…もうどうなってもいい。


たとえ鎖で繋がれてもいいから、そばにいたい。


明日学校に行ったら言おう。



「先生のペットにしてください」って。

































…この後の展開はご想像にお任せします。適度に人目もあるから緊張感もあるし、
基本的な薬品や器具、実験台や流しもあるから多分学校がベストではと思います。
もしも家に連れ帰ったとしてもサガはどうするのか…とりあえずエプロンを出す
くらいしか…ああ、風呂があったか…!サガ的にはポイント結構大きいかもですね。
そのうちエラ呼吸できそうです彼は。とりあえず部屋はきっと嫌味なくらい整理
整頓されてて薬剤やら器具やら専門書やらマニアックなものが沢山あると思います。
いずれにしても行為的にはまだまだこれからって感じです。

どこまでムウ様を追い詰めるかはわかりません。サガの性格から想像するに、多分
美しくないことはしないと思います。その範中ならなんでもしてしまうでしょうが。
それが彼の攻め手としての限界でもあり、ちょっと変で面白いところだと思います。
まあ書き手が淡白なので、そんなに酷いことにはなりようがないかと。
気が向いたら続きます〜。
110407
質はともかくも続きます。小説というかもはやメモですが。
110410



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