○第三幕第三場

 
――一方、そのころのサガ。
「なぜ私はこうも運が悪いのだろう……いつだってそうだ……なにかがあるときは決まって貧乏籤……どうしてこのような星回りの下に生まれてしまったのか……」  
カノンに鬱陶しがられながら、双児宮の居間でサガは頭を抱えてぶつぶつ独り言を唱えていた。
「いい加減にしろよ、サガ」  
カノンは心底いやそうに兄を見る。
「ムウとアイオロスがデートったって、きのうのは所詮恋人の“まね”なわけだし、次の機会にはおまえがフェーブを引き当てるかも知れないだろ」  
が。サガは弟の言葉には耳も貸さず、頭を抱えたまま勝手に呟きつづける。
「…………いや……待て…………そうではない…………運命などこの手でどうにでもなるのだ…………」  
次にサガが声を発するまで、わずかに、妙な間が空いた。そして。
「――そうだ、私を足蹴にすることなど許さぬ! このサガ、一度は聖域の神をめざした男! ムウの一人や二人、この手でモノにしてみせるわ!!」
「ちょっ――待てサガ! おまえ、髪が黒くなってるじゃねーか!!」
「黙れカノン! 邪魔をするなら、まずおまえから異次元送りだ!」
「バカ言ってんじゃねえ!」  
必殺技を放とうとする兄の腕を掴み、押さえつけながら、カノンはどこかにいるムウに向かって小宇宙全開で叫んだ。
「こらムウ! サガが黒くなっちまったぞ! おまえ責任とれ!! さっさとここへこーいッ!!!!」

 
……はてさて。  
どうなることやら。


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