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scene6 昨夜ムウがわたしを拒んだ。 風邪をひいてしまったからいけない、というのだ。 それはまんざら嘘でもないらしく ムウの掌は熱く頬も額も熱を帯びていた。 しかしわたしはそんなことは無視して ムウの抵抗が力ないことを幸いに いつもよりやすやすと思いをとげた。 明くる朝、ムウは熱を出した。 わたしのせいなのだろうが、 体力を著しく消耗していて 起き上がることができない。 私は身支度をしながら 眠るムウのからだを眺めた。 朝の光がその肌を眩しくする。 ゆるやかに波打って広がる、 ムウの寝乱れた薄紫の髪は 白い背や敷布にちらばって 昨夜の趣をとどめていた。 熱のために瞳をうるませて 苦しげに呼吸するムウが とても好ましく思えたので わたしはムウにくちづけし そのからだに悪戯をした。 唇や頬が化粧でもしたように紅色をして わたしがそれをたいそう綺麗だというと ムウは怒ったような目でわたしを睨んだ …膝のうしろ…腕の付け根…足の指… わたしは服を着たまま いつもは許してくれぬ ムウの箇所を楽しんだ。 …… ムウはもうわたしを見ようとしない からだだけがわたしにこたえている わたしが少し意地悪にするとムウは 敷布に顔を埋めて動かなくなった。 |